dearest2
死神になった時が、あたしの転機だった。
その頃には本当に一人で立っていられるようになっていた。
いつしか離れて生きることにも慣れて、ギンに頼ることをしなくなって、虚偽に満ちていた「強い」という言葉が真実に近くなって。
あたしは自分が強いと信じていられるようになった。
咄嗟に笑った時とは違う、本物の強さを、手に入れられたのだと思った。
だってほら、誰にも支えられずに生きてるでしょ?
今ギンがあたしに背を向けていっても追わずにいられる。
そう意識しながら生きることで、結局逃れようとも逃れられない自らには気付かずに。
だから、こんなふうに。
「大丈夫です。あたし、強いもの」
あの時みたいに他人に言い聞かせる為じゃなくて、自分に言い聞かせるように。
……それはギンに逃げたあたしを精一杯正当化する為の手段だったのかもしれない。
今では呪文のようになったその言葉を、唇にのせる。その度体が重くなるようで、足に力を入れて立っていた。
ギンの手を離れることで、今度はその言葉に甘えていたのかもしれない。
今思えば後悔に血が滲むほど、それは疚しい強さだった。
そうすることで保たれるものを、大事に大事に抱えこみながら……無理があると、夜鏡を見て思う。
これで良いの。これが当たり前になってしまって良いの?
このままで本当に、あたしは幸せになれるの。
それでも朝になればまた笑う。その、繰り返し。気が遠くなるほどの、答えのない自問自答。
そうして、あの人と出会った――。
続く。
またしても続きます。
時間が切り替わるたびに切るので今回はここまで。
……全然話進んでません。(汗)
ただ、他者に対応されて確認して初めて彼女の中で確立される彼女の強さの形。
その形容が少しずつ変わってきました。
でも、形を作らなければならない強さは本当に必要なのでしょうか。
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